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マスターからお礼を言われると思っていなかったので私は慌てて首を振った。
「いえ!喜んでいただけてよかったです…!」
「あのお菓子さ、さっき帰ったお客さんの分なんだ」
横から白崎さんが補足してくれる。
「って言ってもマスターの知り合いなんだけどね。あんたの所のお菓子が好きだって言うもんで、集まった皆にサプライズで渡したいとか突然言われてさー。マスターは店の準備が大変だから俺が調達したってわけ」
申し訳なさそうにマスターが白崎さんにも頭を下げる。
「助かったよ白崎くん。パシリにして申し訳なかったね。友人にも後でもう一度礼を言わせるよ」
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