小さなミス

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嫌な音が鳴った。最悪だ。階段を駆け下りて走り抜ける。銃を取り出す。 「お父さん。これ?なんの匂い」 「宮成。おいで!」 異変に気付いた人々がザワザワとし始めた。そして 。鳴った。 この世で一番最悪な音だった。 「宮成。どうすんだよ。お ま え は このままだと殺されちゃうよ」 ニヤニヤと笑みを浮かべる蓮木が銃を楽しそうに回した。くっと笑いそうになる。俺が殺されるだって?コンクリートで囲まれた獄中のような部屋。部屋と呼べるようなところでもない。 「蓮木。そう簡単に俺は死なねぇよ。過小評価されちゃ困るな。わからせてやってもいいよ。」 蓮木はニヤニヤニヤするのをやめた。この中で一番強いのは俺だ。蓮木だってそんくらいわかる。しかし蓮木はくくくっとまた笑い出した。ガッと顎を掴まれ目線を合わせられた。ギッと睨みつける。蓮木が銃口を俺の頭に突きつけた。目がこう言っていた。おまえはここで撃たれたら死ぬんだと。脅していた
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