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俺は面倒だが、平日だから仕方なく家を出る準備をした。今日は快晴だ。雲一つない。
「ガッコー行きたくねぇ……」
だが、留年するのだけは嫌だ。欠席するのも嫌だから、ガッコーに行くのだ。ぶつくさ俯いて歩いていると、足音が聞こえた。
「やほーー、アクマ元気か~~い?」
「トモ。お前は朝から元気だな……」
その少年は自分の肩を叩いてきた。コイツの名前はトモ。俺の腐れ縁だ。家も近所だ。
「相変わらず、アクマは不機嫌そうだね~~」
「うるせぇ」
何やかんや言い合いながら共に登校するのは、お決まりだ。
そうこうしてる内にガッコーに着いた。片道徒歩で二十分だから、そんなに遠くはない。あと、制服は男子は黒い学ラン、女子はセーラー服だ。今は春だから、皆夏服は着てない。
「わあ、相変わらずアクマは皆の注目の的だね!」
「トモ、それはどう受けとれば良いんだよ……?」
教室に着いたら、一気に視線が集まる。そして俺が誰か分かると、顔をさっと反らす。
自慢じゃないが、俺の目つきはかなり悪い。トモに以前睨んでいるのと聞かれたほど。そして、ピアスを耳につけてるだけで不良扱い。全く嫌になる……。
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