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「ふふ。アクマさんとは席お隣だから、まだ話せる……ね」
「…………」
そうだった。忘れてた。コイツとは席が隣同士だった。散らばった意味ねぇ……。ちなみに、トモの席は俺ら窓際と反対の廊下側の端だ。羨ましいな、おい。
頬杖をついて、俺はあさっての方角を見る。
「あの……私と話すのは、無理、かな?男の人の考え、よく分からないんですが」
あからさまに萎んだ口調に、俺はあわててアイツに向き直る。
「いや、別に……嫌じゃ、ねぇけど…………女のダチなんて居たことねぇから分からねぇんだよ」
「…………」
俺の言い分に声も出ないアイツ。照れ臭くて、恥ずかしいったら、ありゃしねぇ。熱くなった頬を誤魔化すように、俺はアイツから視線を離した。
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