俺の名前はアクマ。

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「お前、何で同い年なのに敬語なんだよ」 「あ、すみません。私はこういう風に話す方が楽なんです」 疑問に思ったことを聞くと、そんな答えが返ってきた。その間も笑みは絶やさない。変な奴だ。 「アクマさん、変わった人なんですね」 「あ、何だと?お前のが変わってんだろ」 「どっちもどっちだと思うよ」 「トモうるせぇっ!」 俺は断じて変な奴ではない。コイツらのが絶対変わってる。間違いない。 「もうすぐ朝礼始まりますね。席に着きましょう?」 「もう、そんな時間か……早いな」 三人とも同じクラスだから、それぞれの席へと向かう。するとーー。 「げっ、お前が隣かよっ」 「よろしくお願いしますね」 レイの言葉を素直に聞いたら、俺の席の隣はコイツだった。最悪だ。 ーー初っぱなから、ついてねぇな……。 嫌な気持ちを大きなため息で外に出した。
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