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両親を交通事故で亡くしたのが、中学生の時だったかな……。近くに住んでた叔母さんに預けられたが、あの時は心が荒んで。迷惑を掛けた。
でも、転校はしないで済んだからトモが近くに居た。あいつにも当時は苦労を掛けたことだろう。今になって気づくが、俺は色々な人から支えられていた。だからこそ、俺は大切な奴は大事にしたい。そこにレイも加わって。
「今日の一件でレイとトモ、同じ扱いで良いのか分からなくなった……」
レイが虐めの対象になるとは、思ってもいなかったから。
腹が減ってきたから、そろそろ夕飯の準備でもするか……。リュックを置き、学ランから私服に着替え台所に立つ。
「ご飯あるし、久しぶりに丼にするか」
俺は冷蔵庫の中身を見て親子丼を作ることにした。レイは家に帰ったら、温かいご飯を家族みんなで食べているのだろうか。ふと、そんなことが頭に過った。
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