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「全く眠れなかった……」
翌朝。俺は布団から出て、朝食を作りつつ弁当も作って。ガッコーに行くため家を出た。レイのことを真剣に考えて目がさえてしまい、寝れなかった。
「おっはよ~~アクマ!って、大丈夫?目の下のくまがすごいよ?」
「おう、トモ……はよ~~」
トモがいつものテンションで俺に挨拶してきた。こいつが心配するほどだから、よっぽど俺の顔色も悪いに違いない。こうなった原因ーーレイに会うまでにうまい口実でも考えねぇと……。
「寝不足な感じ?頭痛とかあるなら、薬持ってるよ」
「ああ、大丈夫だ。眠いだけだから……」
「……昨日のこと、考え込んじゃった?」
「お前に隠し事はできねぇな……」
トモは相変わらず察しが良い。
「俺にはお前が居たし。虐められたことなんてねぇから……何て声掛ければ良いか…………」
俺は俺。レイはレイだから。どうすればーー。
「いつも通りで良いんじゃない?」
「そんなので良いのか?」
「それが一番嬉しかったりするんだよ」
トモはどこか知った風に言う。こいつがそう言う時は間違いない。だから、俺はーー。
「分かった、そうする」
そう口にした。
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