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「お疲れ様です」
「おお、アクマくん。お疲れ様」
裏口から入ると、ちょうどマスターがコーヒーを淹れていた。
裏口から厨房がよく見えるから、入ったら誰が居るかすぐ分かる。逆もまた然りだ。ぐるっと見回してもナオの奴は居ない。きっとフロアで注文でも取ってるんだろう。
「確か……今日だったかい?アクマくんの友人が来るのは」
「ええ……まあ、そうです」
「君がここで働き始めてから初めてだよね?楽しみだなあ」
マスターは人当たりが良く、優しい。世話好き過ぎるのところが、玉に瑕だが……。俺はマスターの言葉を愛想笑いで誤魔化し、着替えにロッカーに入った。
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