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「アクマ先輩~~っ!!何で言ってくれないんですっ?!」
「……ナオ、うるさい。お客さん達が驚いてるぞ」
オレに向かって突っ走って来たのは、後輩のナオだ。俺より年が一つ下ってこととバイト歴が俺のが長いことから、敬語で話してくる。
悪い奴ではないが、騒がしい。声も動きも大きくなりがちだ。
「あ、すみません……。それで、どんなお友達さん来るんですっ?」
「…………」
ーーマスター……よりによって、コイツに言ったのか。
根掘り葉掘り聞かれるのが嫌で、ナオには秘密にしてたってのに…………。
「良いだろ、そんなこと。仕事に集中しろよ」
「ええ~~先輩のケチ」
「はいはい」
明らかに拗ねた顔で手を動かすナオに、俺は肩を軽く叩く。すると、ドアのベルの音が鳴り響いた。
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