俺のバイト事情

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「……僕、君のこと知らないんだけど?」 「トモ先輩に顔を覚えられていたら……、それだけであたしご飯三杯はいけますっ!」 「君、馬鹿なの?」 「よく言われますっ」 「……アクマ。助けてよ、何なのこの子」 「知らん」 トモの容赦(ようしゃ)ない口撃に耐えるとは。ナオは案外すごい奴かもしれない……。 「あ、アクマさん。注文決まったよ。良いかな?」 「レイ……お前は相変わらずだな」 「え、何が?」 「ナオちゃん。ちょっと良いかなーー?」 「あっ、はい。マスター何ですか?」 マスターに厨房(ちゅうぼう)に呼ばれ、奥へ消えていくナオ。そこから悲鳴が聞こえたのは別の話だ。
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