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俺の心の声が漏れちまって。その場がしんと静まった。
「アクマ……それ、本気で言ってる?」
トモが信じられないって顔で俺を見やがる。
「本気だ。俺に友情以外なんてーー」
成立しねぇよ。そう言おうとしたが、言わせてくれなかった。レイに頬を叩かれたから。
「レイ……どうした?」
叩かれた怒りより、俺はレイを心配した。唇を震わせ、目に涙をいっぱいためていたから。
「アクマさんは……っ、何にも、分かってないっ!!」
大声で言い切ると、レイは弁当を片付け屋上をあとにした。
俺は屋上の扉をポカンと見つめた。レイがあんなに大声出すなんて……イジメ以来だ。
「トモ、アイツ何でーー」
「自分で考えな」
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