俺のガッコーの祭

8/18
前へ
/160ページ
次へ
俺の心の声が漏れちまって。その場がしんと静まった。 「アクマ……それ、本気で言ってる?」 トモが信じられないって顔で俺を見やがる。 「本気だ。俺に友情以外なんてーー」 成立しねぇよ。そう言おうとしたが、言わせてくれなかった。レイに(ほお)を叩かれたから。 「レイ……どうした?」 叩かれた怒りより、俺はレイを心配した。(くちびる)を震わせ、目に涙をいっぱいためていたから。 「アクマさんは……っ、何にも、分かってないっ!!」 大声で言い切ると、レイは弁当を片付け屋上をあとにした。 俺は屋上の扉をポカンと見つめた。レイがあんなに大声出すなんて……イジメ(あの時)以来だ。 「トモ、アイツ何でーー」 「自分で考えな」
/160ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加