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「ワケ分かんねぇ……トモも、レイも…………」
俺はトモに屋上から追い出された。さっさと仲直りしなと言われ……。
俺は一人階段を下りていく。俺に恋愛感情持つ奴なんて居ねえだろ。家族と言える人間がこの世に居ないから。友人を俺なりに大切にしてきた。それ以上を求めるのは……間違っているんだよ。
俺がああだこうだ考えを巡らしていると、薄茶色の髪が目に入った。
ーーレイ……!
遠目だったから分からなかったが、近づくにつれ誰かと話しているのが分かる。レイは俺に背中を向けているから、俺のことに気づいてない。
ーー男子だ……。
話している相手が異性だと分かった途端、俺は苛立ちが募って。男がレイの髪に触れたその時。俺の心臓が嫌な音を立てた。
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