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「おっ。噂をすれば、レイちゃん来たよっ」
「なにっ」
トモの言葉に俺はすぐさま反応し、振り向いたーーが。
「げっ、アイツは……」
「いや~~レイってば、君なんかと同じクラスなんて……それに席も隣なの?」
「そんな言い方しないでよ、おーー」
「おまけにピアスなんかして。こんな目つきの悪い不良なんかとーー」
「……………………おい、取り消せ」
レイの隣には、前に会ったニコニコ野郎がいた。途中までは聞き流せた。だが、これだけは……。
「ピアスなんか……?」
「先輩、それ以上はっ」
「ああ言ったよ。ピアスなんかって。それが何?」
俺の不機嫌さがいつもと違うと察したらしいトモは止めに入ったが、もう遅い。
俺はソイツを殴っていた。
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