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「俺をいくらバカにしても構わねえっ!だがなーー」
「アクマさん、落ち着いてっ」
レイの静止の声も耳に入らない。
「ピアスは親の形見なんだよっ!!それをお前はーー」
「アクマっ!!分かった、分かったからっ」
トモが俺をアイツから強引に引き離す。
「邪魔だ、トモっ!!」
「ーーいい加減にしなよ」
俺の頭に血が上った声とは、正反対の冷ややかなトモの声が頭によく響いた。
「確かに先輩も口が過ぎた。でも、だからって人を殴っていい理由になる?」
「…………っ」
トモが、正しい……。俺は握りこぶしをつくり、一言。
「…………すまなかった」
アイツにそう言うと、この教室に居づらくて。俺は教室から飛び出した。
ーーようやく、クラスに馴染めそうだったのにな……。
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