俺はアクマだ。

俺は何故か学級委員。

こうして俺は嫌々ながら、学級委員になったんだよな。振り返ると、イライラがぶり返してきた。
「どうしました？アクマさん」
「別に」

相変わらず気持ち悪い笑顔なレイを見てると、腹が立つ。だから、俺はこう言った。
「おい、お前。その薄気味悪い笑顔やめてくれねぇか？」

「え……？」
そう言うと、彼女はとてもビックリしたようで、目を真ん丸にした。

そして、また笑う。
「やっぱり、アクマさんはアクマさんなんですね」
「どういう意味だよ、それ……？」

さっきまでの気味悪い笑顔は引っ込んだ。それだけでかなりマシになった。
「お二人さーーん。そろそろHR進めて良いかーーい？」

「はいっ」
「あぁ……」
担任のその一言で、ようやく時は動き出す。この時はまだ、コイツとの出逢いが欠けがえのない物になるなんて……。思いもしなかったんだよ。