ボクとご主人様②

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「アウディ…狸寝入りしてたの?ずるいよ…。」 「君がキスをしたときにたまたま目が覚めたんだよ。」 悪戯っぽく笑いながら、アウディはそう言った。 「んもう、ボク朝ご飯作って来るから、早く来てね。」 ボクはそう言うと恥ずかしい気持ちを悟られないように、その場を去った。 アウディはあんなことを恥ずかし気もなくするから、困ってしまう。 今日はどんな言いつけをされてしまうんだろう。 ボクは昨日の朝ご飯中の出来事を思い出しながら、顔を赤く染めた。 皿に朝食を盛り付け、食卓に持っていくと、すでにアウディが来ていた。 「今日も美味しそうだ。」 そう言い、満足そうに席に着いた。 (今日は言いつけはしないんだろうか…。) ボクがドキドキしながら身構えていると、それに察したようにアウディが口を開く。 「どうしたの君…そんなに身構えてさ。昨日と同じ言いつけでも、期待しているの?」 得意げな顔で笑っている彼の表情に、ボクは更に緊張した。 「じゃあ、メイドさん折角だから今日の朝食食べさせてよ。」 (ど、どうしよう。また口移しかな?) 困ったなと思いながら、アウディの顔を恐る恐る見上げた。 「スプーンじゃ、ダメですか?」 スプーンでスープをすくって、アウディの口元に近づけた。
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