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心がえぐられたような気持になる。
屋敷にまで来るなんて…。
落ち込んでいるとアウディが二階に上がって来た。
手元には綺麗に梱包された小包を持っていた。
「やっと顔を見せてくれたか。」
ホッとしたような穏やかな表情でボクに近づき、小包を差し出してきた。
「君、今度こそ話を聞いてくれ!本当に君が思っていることは誤解なんだ!彼女はこの小包みを届けに来てくれただけなんだ!」
差し出された小包を前にボクは戸惑う。
「これは、何?」
「中身を開けて確認してくれたら、何か分かるよ。」
そう下されて、ボクは恐る恐る小包の中を確認する。
白いケースの中には指輪が入っていた。
訳が分からず一瞬ぽかんとしてしまった。
すぐ我に返りアウディを見上げる。
「アウディ、これって…。」
「今日はアレン。君の誕生日だろ?秘密にして驚かせようと用意していたんだ。」
アウディはそう言うと、指輪を手に取り、膝待づいてボクの左手に手を差し伸べる。
そしてボクの左手の甲に軽くキスをし、薬指に指輪をゆっくり嵌めてくれた。
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