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「本日をもって我が隊は解散!各自 己の使命を果たす様に! 以上!」
「「「「ラジャー」」」」
また1つ。戦隊ヒーローが解散をした。
「俺たち…今まで何してたんだろうな…」
「まぁ 私 結婚するし 調度良かった…かな」
「お前の彼氏も戦隊入ってたよな?」
「あ、もぉすぐ解散するの」
「それで結婚するの!? それ大丈夫?」
「免許持ってるから ライダーが決まってるんだ」
「ほんまか! ええなぁー うらやましいわぁ」
いつの世も 悪の軍団は存在してしまう…。
それと同時に 正義の戦隊も存在している。
…いや 今では していた と言っておく方が良いだろう。
この国は少しずつ狂ってきた。
そして その狂ってきた民衆からの声によって…
我々の様な戦隊ヒーローは存在出来なくなっていった。
「あ゛ー まぁた こんなん貼ってるやん」
「お望み通りしましたよって」
悪は無くならない。
たった今解散した我々戦隊も悪と戦っていた。
5人で力を合わせて戦った。
勿論負傷なんて当たり前だ。命に関わる事もあった。
だが…世の中の声が致命傷となり…
いくつもの戦隊ヒーローが解散を余儀無くされた。
“5対1で戦う事のどこが正義だ”
その声は次第に国会でも取り上げられる様になるまでに…
我々がやってきた事の方が悪ではないかと言う声に
国民が賛同していってしまった…。
「悪はどっちだ! 貼り紙にまでして言う事かよ」
戦隊としてヒーローをやってきた者は
ヒーローを引退 もしくは ライダーやウルトラなどの1人で戦うヒーローへの転職をしていった。
「こっちが聞きてーよ どっちが悪だよ」
「こぉやって俺たちの事攻め立ててくるお前等もやってる事かわんねーじゃん」
“悪はどっちだ”
今のこの狂ってしまった世の中をぶっ壊そうとしている。
悪だと思っていた敵が…本当は正義なのかもしれない。
そんな錯覚を覚えてしまう様にもなってしまった…。
「ほな みんな 元気でなぁ」
「お前もな」
「おおきに」
「また どっかで会うだろ」
「そうだな」
“悪はどっちだ”
そんな事を考えながらも…我々は自分が信じた正義を貫く為に戦って行く…。
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