流星の夜明け──レオ

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徐々に東の空が白んでくる。 また本格的な戦いが始まるんだ。 でも僕は家族を守らないと。 ウチには父さんはいないけど、母さんと小さな弟と妹がいる…僕しか守れないだろう? 後は友人や恋人のリラク、リラクは僕の子供がお腹に宿っていると言ってた。 まだ目立たないお腹だけど、これから大きくなっていって、僕も父親になる。 少し気恥ずかしいけど嬉しい。 情勢が少し落ち着いたら結婚して、僕の家で暮らしてくれる。 リラクは僕の家族とは昔からの付き合いだし、母さんも本当の娘みたいに思ってるし、弟と妹も姉みたいに慕っているし、何の心配もいらない。 だからこそ守らないといけないんだ。 僕達だって幸せになる権利くらいあったっていいはずなんだ。 僕達だって同じ人間なんだから! 武器は重いけれど、その重みが頼もしい相棒だと、僕の手から心に伝えてくれる。 一緒に行ける、この相棒なら…。 戦局は全く改善しないまま、膠着状態が続いている。 リラクのお腹は少しだけ大きくなっていたけど、危ないから実家にいてもらっている。 僕の実家では危ない時に僕が守ってあげられないからだ。 本当にこの戦いは必要なんだろうか? 僕達は本当に平和に貢献しているんだろうか?
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