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自分のいじめに対して強く感情的になった母は自分を叩き、自分は心のままに家から走って出ていった。
「でも、一番辛そうなのは…心だね?」
プツンと来た。
「おにーさんはなんなんですか?ウザイんですけど。」
「ごめんよごめんよ。でも、そう感情的になってごらん?心を抑えていると疲れるよ?」
本当にウザイ、キライ、なぜ僕がこんな目にあうのか、誰もわかってくれないのか、僕は…僕は…!!
「少し、心の中を失礼するよ。」
「え?」
少年が戸惑う暇もなく、胸がキューッとなるような、嫌な感じがした。
「ここ、か。傷は少し酷いかな。」
青年は少年の心の中に入った。様々な少年の感情が、青年に強く、響くように感じている。
「お前は誰だ!!なんだ!!!」
先程の少年とは思えない荒々しい声が轟く。
「キミを救いに来た、と言ったろ?」
「お前に何がわかる!!僕は何もしていなかった!!学校に存在するだけだった!!奴らが急に、勝手に、仕掛けてきたんだ!!そして帰ったらなんだ!?ママは怒って僕を叩いた!!僕に居場所なんてない!!必要とされていない!!要らない子供なんだよ!!!!」
「大丈夫…。大丈夫さ。そのまま叫び続けて。」
「僕は……!僕は……!!ぐっ…う…うぅあ…」
少年の嵐のような心は悲しげに、そして、雨のように変わっていった。
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