Iceman

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 俺は泣いているのに彼女は笑っていた。  あれは確かこの町に引っ越してきたばかりの、俺がまだ三つの時だったか。同じ日に隣に越してきた詩織と仲良くなって街を探検していた俺らは道に迷ってしまったのだった。帰り道が分からずに俺は途方に暮れて泣き出してしまった。なのにあいつはあどけなく笑っていた。  あれは確か……
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