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海の中、暗い底…
私はいったい何処に向かって歩いているのだろう。
あなたは何処に向かっていますか?
私に尋ねる自分
右手にはペンを左手には消しゴムを握る、ペンがノートの上を走る。
頭が熱を持つから他のことをしたくなくなる。机を掃除して、部屋を掃除して。それから、また、教科書と対峙する。
試験なんてなくなればどれだけ楽なのだろうか、勉強というものがなくなればどれだけ楽なのだろうか。頭に記憶させなければならないという事実と自分の甘さが格闘する。
明日はテスト
そのことだけが右手を動かす。拒絶する頭、
一通り終わり布団に着く。
ああ、なんて幸せなんだ。このまま朝などこなければどれだけいいんだろう。
そんなことを考えながら眠りについた。
朝日が差し込む、目を開けろとうるさい。
分かったよ。
頭の中で返事なんかをしてみて、目を開ける。体が鉛のように重たい。ついにその日が来てしまったのだ。
テスト
ああ、なんて憂鬱な響きなんだ。いつもの机に着く。だが、そこから見えるものはいつもとは違う。教科書やノートを読み返す者、自分の努力の欠落を他人の努力で補おうとする者、そんな光景がこの時期の恒例だ。
はじめるぞ
そんな他人事のような号令でそれは、始まる。
白い紙に黒いインクで書かれた記号。それを解析する。その繰り返し
頭がいたい。これはいったい何時まで続くのだろう。何時まで頭の引き出しを開け続ければいいのだろう。まるで永遠とも思える地獄、けれどこの地獄はそう易々とは終わりを迎えない。
キーンコーンカーンコーン
やっとの思いで、ペーパーシートを前の席へと送る。そして、前の席から次の用紙が渡される。
始めてください
その声とともに次の扉が開かれる。
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