4185人が本棚に入れています
本棚に追加
美智子の件にすぐ取り掛かりたかったが
次の日は朝から先約があった。
前夜 元に何度もイカされ 身体がダルい。
元の方はというと俺の両手で自分のモノを覆わせ
その上から自分の大きな手で包み込み
一緒に激しく上下に擦り上げ
一度出しただけだ。
満足なんてしてないだろうに。。
挿れてもいいと言っても 元は首を振り
もっと時間のある時に喰わせて下さい・・と
囁いて俺に口づけた。
その口づけがまた甘くて。。。
いかんいかん。思い出すな。
仕事だ。
仕事と言っても探している遠藤の方だ。
母が出した手紙の受取人。
母の友人だとされる加藤万里子と
やっと連絡が取れた。
ずっと病院に入っているらしい。
久しぶりに外泊出来ることになり
家に戻って初めて俺からの連絡に
気づいたそうだ。聞くと身寄りもないようだ。
また病院に戻るが面会時間中なら
話が出来ると聞き 俺は訪ねることにした。
元も一緒に行くと言い張っていたが
丁度デカイ案件の契約日で
いくら高嶺が優秀だからといって
その事務所のトップがバックれる訳にはいかない。
元を迎えにきた高嶺はすまなそうに
俺に頭を下げ 抵抗する元の首根っこを掴み
引きずるように連れて行った。
高嶺は元よりも体がデカく 元と一緒に
ガキの頃から武道をやっていた。
俺は笑いながら手を振り
二人を見送ってから 着替え
電車で1時間半の万里子の居る病院へ向かった。
病室に入ると一人部屋だった。
万里子と思われる 50代くらいの女性は
「景さん?」と俺に聞き
うなずく俺を見て「さゆりによく似てる」と
言った。
頭を下げ ベッドの横の丸椅子に座る。
「連絡くれていたのに全然知らなくて
ごめんなさいね」
「いえ。突然すいません。」
万里子はにこりと微笑み 母との関係を話し出した。
「さゆりとは若い頃同じ店に勤めてて
仲が良かったの。
綺麗な子で。優しくていつも一緒に居たわ」
母が小さいスナックで働いていたのは
辰雄から聞いていた。その店だろうか。
「二人ともお金が無くてね。
遊びに行く余裕も無かったから
どちらかのアパートで 安いコロッケを食べながら
色んな話をして・・」
万里子は昔を思い出すかのように
遠い目をして前を見据えた。
最初のコメントを投稿しよう!