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その時、突然通信が入った。
「エンジェルリーダ。横田CCPだ。聞こえるか?」
横田CCPからの緊急通信だった。
「はい、横田CCP、エンジェルリーダです。聞こえます」
真理が応えた。
「先ほど、ロサンゼルス発ソウル行きの大韓航空18便が函館の南でハイジャックに遭った。既に千歳にスクランブルの指示をしたが、またデビルジュエリーに関するものの可能性がある。米国からの帰国フライトで申し訳無いが、フォローをお願い出来ないか?」
「えっ?」遥はびっくりした。
またハイジャック・・余りにも数が多すぎる・・
「CCP承知した。レーダリンクのコードを送って下さい。それでKE18に追いつきます」
「了解した」
遥の操縦する機体は米国籍なので航空自衛隊のリンクコードを持っていない。送られたコードを入力するとレーダリンクで飛行方向が指示された。
「遥、長距離フライトで疲れている所、申し訳ない。少し、遠回りをするぞ。I have」
「真理さん、了解です。You have」
10分程のフライトで機体は青森県を通過し、日本海に出た。
前方下方に、飛行機雲が見えて来た。雲の筋は4つ。あの機体は・・
「エアバスA380だな。乗客は500人くらいか・・」
旅客機の後方に戦闘機らしき機体が2機エスコートしているのが見える。
(あれが千歳から上がったスクランブル機か・・)
遥は思った。
真理は6万フィート、マッハ1.5から、エンジンをアイドルに絞った。
そしてエアスポイラーを展開し、A380の経路への降下を始めた。
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