第1章 787 コクピット (遥の視点)

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「うん? 今、先輩って? あなたは?」 彼女は、微笑みながら答えた 「私、来月から、極東航空に入社します。パイロット候補生です。先輩と一緒に仕事出来るのを楽しみにしています」 私は、びっくりした。でも、とても嬉しかった。 「こんな所で後輩に会えるなんてラッキーね。私は高橋遥、あなたの1年先輩ね。綾さん、今度、一緒に飛べるのを楽しみにしているわ」 私は、綾さんの手をギューと握った。綾さんは満面の笑みを見せてくれた。 この事件での領空侵犯機の所属は、結局判らなかった。 損害は、極東航空の787とF35が一機。長谷川機長とエンジェル2の大島三尉と言う17歳の女の子が亡くなった。 客室乗務員2名が捻挫をしたが、乗客312名は全員無事だった。 この事件は、ある壮大な陰謀の序章でしかなかった。
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