第3章 F35BJコクピット(真理の視点)

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「エンジェルリーダ、最後までサポートありがとうございます。お名前を教えて頂けますか?」 私はちょっと躊躇したが・・ 「私は、山本真理一尉だ。君の名前は?」 「高橋遥です。今度、お礼に伺います。エンジェルリーダ、本当にありがとう」 女性パイロットの声は晴れ晴れとしていた。 私は、北九州空港を離れると築城基地に戻った。 旅客機を救ったものの、加奈を失った。 涙が出てきたが、HMDSを被っているので拭くことが出来ない。 「加奈、可愛そうに・・」 私と加奈は、既にエンジェルジュエリーのオペレータとしての訓練を始めていたが、加奈の死亡で、適合者は私のみとなってしまった。 他の適合者の調査は遅々として進んでおらず、この計画の大幅な見直しが避けられない状況となってきた。 その後、玄界灘に落ちたFA18を回収したが、パイロットは死亡していた。 また、その機体は米国海軍第七艦隊の原子力空母ドナルドトランプに所属する機体であったが、操縦していたのは正規のパイロットでなく、ドナルドトランプの整備士だった。 彼の解剖の結果、デビルジュエリーの感染者である事が判明し、この件はトップシークレットとなった。 結果、公式には国籍不明機の所属は不明と発表された。    
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