第4章 加奈の葬儀、綾の悲劇

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真理は考えていた。あのFA18のパイロット、デビルジュエリーの適合者。彼は、もともと、FE264便を狙っていた可能性がある。そうすると、乗客の中にエンジェルジュエリーの適合者が居た可能性があった。その適合者を発見するのは、ジュエリー持って近くづくのが一番の早道だった。 式が終わった後、真理は体育館の出口で、参列者が退出するのを見ていた。彼女はまだ、それほどジュエリーに慣れていないので、大勢の中から適合者を見つけるのは難しかったのだ。 しかし、全ての参列者が出てしまっても、適合者を見つける事はできなかった。 肩を落としながら、参列者に続いて、体育館を離れようとした時、不意に、頭の中にイメージが浮かんだ。適合者が2名居る。どこだ?・・ 真理は走った。PXの建物の前に、その二人は居た。 一人は、昨日もテレビのインタビュー出ていた、極東航空のパイロット高橋遥。真理が、サポートして、北九州空港への胴体着陸を成功させたパイロットだ。 もう一人は、分からないが、遥と親しそうに話している。 (あの二人が・・?)真理は、少し驚きながらも、ジェエリーの意志を受け入れた。 遥が、真理に気づく。 「あっ、山本真理一等空尉ですよね。お写真拝見しました。私・・」 真理が微笑みながら問いかける。 「あの機体の副操縦士、高橋遥さんだよね。君は有名人だから直ぐわかるよ」 遥は頷きながら、答えた。 「あっ、山本一尉、こちらは、あの機体に乗っていた木下綾さん。彼女も今年から極東航空のパイロット候補生です」     
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