第1章 787 コクピット (遥の視点)

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「この損傷をした機体を街中にある福岡空港に降ろす自信がありません。海上空港の北九州空港にダイバートしたいと思います」 「了解です。いずれにしろ、着陸までサポートします」 私は、福岡コントロールを呼び出した 「福岡コントロール、FE264便です。北九州空港へのダイバートをリクエストします」 「FE264便、少し待機してください」 その間に、CDUから北九州空港の着陸データを呼び出す。ND上に航路が出る。 (今日の風向きだと36からの進入か・・) 「北九州空港の全発着を禁止しました。その空域も他の機は居ませんので、最優先で飛んで頂いて結構です。また、周波数を134.5に変更ください。今後は、専用周波数で通信します」 「了解しました」 私は、周波数を変更し、北九州空港に向けた降下のリクエストをした。 ハット思い出して、客室へアナウンスをする。 「副操縦士の高橋です。先ほど、至近で起きた爆発に巻き込まれ、与圧が維持出来なくなった為、緊急降下しました。高度約3千メートルに降りましたので、もう酸素マスクは外して頂いて結構です」 私は一呼吸置いて・・     
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