第1章 787 コクピット (遥の視点)

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第1章 787 コクピット (遥の視点)

2029年8月12日 私は高橋 遥、17歳。昔なら普通の女子高生でと紹介される所だけど・・。この2029年では私は大学を出た社会人だ。 急速に進む高齢化と労働人口の減少に対応する為、日本政府は、2020年から教育進捗加速プログラムをスタートさせた。 これはIT技術を使い、インタラクティブな教育コンテンツを充実することで、義務教育の9年間で大学卒業と同レベルの知識を詰め込む教育システムとなっており、今では、小学校3年、中学高校4年、大学2年という期間で殆どの人が大学を卒業する。 私も、16歳で大学を卒業し、極東航空にパイロット候補生として入社した。その後、これもパイロット育成促進プログラムで、1年の基本操縦訓練、副操縦士昇格訓練を受け、3ヶ月前にボーイング787の副操縦士としてチェックアウトした。 今日の乗務は、国内線のフライト3レグとなっており、羽田→札幌、札幌→羽田を飛んで、現在、3レグ目、羽田→福岡のFE264便に乗務している。 同乗は長谷川機長(PIC)、35歳の中々のイケメンだが、残念ながら美人CAの奥様がいらっしゃる。     
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