第4章 加奈の葬儀、綾の悲劇

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第4章 加奈の葬儀、綾の悲劇

2029年8月15日 この日、加奈の自衛官部隊葬が築城基地の体育館で行われ、真理も参列した。 加奈は二階級特進し一等空尉としての葬儀となった。 葬儀には、内閣総理大臣の長谷川、防衛大臣の大川、極東航空社長山梨以下、FE264便の乗客やその家族も参列され、体育館内は満員で、外にも多数の参列者が並んでいた。 加奈の両親もいらっしゃっていた。お母様は、ずっと泣き続けていた。お父様は気丈に振舞っていらっしゃったが、FE264便の乗客代表の 「大島さんが来て頂けなかったら、私達家族は全員死んでいました。自分を犠牲にして乗客乗員323名を助けてくださり、本当に感謝しています。ありがとうございました」 という挨拶を聞いて、号泣されていた。本当に可哀想だった。 真理は、この式に合わせ、昨日、百里基地との間を一往復した。エンジェルジュエリーをこの式に持って来る為だ。     
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