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しばらく歩いたけど、裸足で足も傷だらけ。
周りの人には見られるし何処かに入りたかったけど、お金なんか持って来てなかったからどこにも行けず近くにあった公園に行きベンチに座った。
これからどうしようなんて考えていた時、1人の男が来て5万でどうかと聞いてきた。
「5万って…どういう事ですか?」
この時の俺はこの公園がハッテン場なんて知らなかった。だから5万の意味もわからなかった。
「5万じゃ少ない?でも今ないしな…」
まぁいいや、そう呟くと腕を引っ張った。
「嫌っ!離して!!」
腕を解こうとしても抵抗しても相手の方が力が強くて離してはくれなかった。
その時違う男が目の前に来て相手の男を殴った。
「いくらここがハッテン場って言っても無理やりは良くないんじゃないかな?」
そう言うと微笑んだ。
殴られふらついた男は俺の腕を離して逃げていった。
相手の男の背中を見て呆然としてしまった。
「大丈夫?って…顔傷だらけじゃん!あいつにやられたのか?」
「あ…違います…助けてくれてありがとうございました…」
ペコっと頭を下げると公園を出ようと歩いた。
「待って。どこ行く気?行くとこなくてここいたんじゃないの?」
俯いたまま何も答えられなかった。
裸足のままだしお金もない…
彼はヒョイっと俺を持ち上げた。
この体勢はいわゆる…お姫様抱っこてやつですか。
「裸足で歩くよりいいでしょ。うちでいいよね?」
そう言うと彼は歩き出し何処かへ向かった。
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