Love Trap

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「私は教科書貸してって言われなくなるから清々した!」 「俺ほど真面目な生徒は居ないのになー」 はぁ!? 「頭大丈夫!?昨日すごろくやってたじゃん!」 授業中に気になってたまにチラっと様子を窺ってもノートを取っていない。 だってノートはいつも真っ白だから。 ってかうちの学校、県内一の偏差値なのに、この男はどうやって入学してきたんだ。 裏口入学か!? 「というか、その金髪何度ダメって言ったら直してくるのよ!」 私はマックス音量で怒鳴ると、日下君が突然私の瞳をじーっと見据えてきた。 真剣そうな目で。 そんな目を初めて見たから、心臓がビクッとした。 突然、どうしたわけ? 「……じゃあさ、黒色に戻したら俺と付き合ってくれる?」
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