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お前はチャッキーという人形を知っているかい?
そうさ。
悪党が呪文により人形に乗り移る、外国の恐怖の物語なのさ。
俺はマサオ。そしてどうやら、俺にもその力が人形に乗り移ったらしい。
ふっふっふ。この力で俺は、悪の限りを尽くしてやるのさ!はーはっは!
パンダのぬいぐるみが笑った。
すると突然、俺は腕を掴まれた。
「え?」そして、ぐるぐる振り回された。
「だ、誰だあ?止めろ!目が回るうー!」
よちよち歩きの男の子が、力一杯壁に投げつけた。
「ふんぎゃあ!」俺はもう死んだと思った。
「駄目でしょタカシちゃん!お人形は大切にしなくちゃ」そこに母親が現れた。
母親は俺を掴み、また子供の横に置いた。
タカシはパンダの頭を撫でた。
「そうそう、お利口ね」そう言って母親は、子供部屋から出て行った。
するとタカシは、パンダの頭をバンバンと叩き始めた。
「お、おい止めろ!母親の前だけ、いい子ぶりやがって!」俺はタカシの手を、両手で受け止めた。
タカシは驚いた様な顔をしていた。
ふん、馬鹿め。俺を普通のパンダの人形だと思うなよ。
すかさず俺は、ベッドの隙間に逃げ込み武器を探した。
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