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「もし今みたいに会いに来てくれなかったら 私の事はどうでもいいのかなって思ってた。 だから......安心した」 視線を落とすと龍也が繋いだ手を少し強く握る。 「だからといって前日に 遠くへ行くだなんて言い出すのはどうかと思うけど」 綾はぎゅっと手を握り返し、首をかしげて笑う。 つられて龍也は苦笑した。 怒られたあとの子供みたいで少し幼い。 すると恥ずかしくなったのか繋いだ手を離し 龍也はいきなり立ち上がって大きく伸びをするように空を見上げた。 「あー、九州(むこう)って星見えっかな」 「え?」 「ほら俺、星好きじゃん」 そう言われ綾は思わずちょっと笑ってしまった。 付き合って初めて彼のアパートを訪ねた時の事を思い出したのだ。
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