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水色の髪の少女、に、擬態した彼と、夕乃の視線がぶつかり、彼がにっこりと微笑んだ。それは、擬態している少女の個性にはそぐわない微笑みだった。
「綾波レイは、あんな風に笑ったりしないんじゃないの?」
夕乃の言葉は、恐らく『彼』にも聞こえていただろう。『彼』は思い出したように表情を消して、自分が扮装しているキャラクターに合わせて無表情を作った。
「どしたの、夕乃好きそうじゃん、ああいうの」
甘乃川女子校生の中でも、頭ひとつ分飛び出した夕乃のすぐ横で、ちんまりした碇多恵が見上げるようにして言った。
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