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「ねぇ、ちょっと聞いて。」
母親が僕に声をかけた。
ダイニングテーブルに座りながら直感的に、僕は『あぁ、これはいつものパターンだと思った。』
うちの母親は女性の権利に関してかなりうるさい。
これは今に始まった事ではない、僕が幼少の頃から母親は女性がどれだけ虐げられてきたのか、そしてそれを理解してくれない夫(僕の父親。)に関しての不満を僕にひたすら垂れ流してきた。
それは、僕が彼女の子供だからなのかは知らないけれど、僕はずっと聞かされ続けてきた。
彼女は僕の返答なんてお構い無しで、コーヒーメイカーでお気に入りのアメリカンを作りながら彼女の感じた理不尽を僕に吐き出す。
「ネットでね、今まで男性に対して怒りの声を挙げられなかった女性が多いって知って、もういても立ってもいられなくて……」
彼女はまた続ける。
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