いつもあったもの

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ホームルームが終わる頃には落ち着きを取り戻したものの冷静になっても今の状況は分からない。影をなくし、首なしの小学生を見かける。 これは繋がっているような気がする。それに比べ裕也は影は見えていて異形は見えていない。 今自分になにが起きているのだろうか。頬杖をつきながら考える。気づけば昼を過ぎていた。ツンツンと背後をつつかれ振り向くとそこには自分と同じレベルで影が薄い少女江藤唯(えとうゆい)が笑みを浮かべていた。 「仲間だね」 とだけ江藤は言う。はぁ?と言う言葉を飲み込み思わず江藤の背後へと回る。仲間?まさか、ない。こいつも影がないのだ。 「なにこれ流行ってんのかな。」 と軽く笑いながら言う江藤はどこか狂気じみている。 「こんなの流行ってたまるかよ。」 江藤には色々と聞きたいことがある。 「あ、私に聞いても無駄だよ私だって分かんないんだから。」 江藤はそう言うとスマホを取り出す。 「知恵袋でも使いな。」 そういう言うとニコリと笑う。 「関係あるのかわからないけど。朝首のない小学生を見た。」 「へぇーやっぱり。わたしは昨日水浸しのサラリーマンを見たよ。」     
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