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わるい魔法使いとつまらない村娘
あるところに、わるい魔法使いがいた。魔界から持ち帰った炎の鞭と、霊界から持ち帰った水の衣で無敵だった。
わるい魔法使いは恋をした。相手は村の娘・ゾフィ。わるい魔法使いはひどい奴だったが、魔法の才能と女性を見る目だけは確かだった。
わるい魔法使いはゾフィにあらゆる贈り物をしたが、ゾフィは悲しむだけだった。
ある日、ゾフィがさらわれた。さらったのは、せいぎの騎士。せいぎの騎士は、ゾフィを使って、わるい魔法使いを神の座に誘い出した。せいぎの騎士は、わるい魔法使いを退治しに来たのだ。
神の座で2人はぶつかった。せいぎの騎士は天界から持ち帰った光の盾を持っていたが、わるい魔法使いのふたつの魔具が、せいぎの騎士を圧倒した。
わるい魔法使いが、せいぎの騎士にとどめをさそうとした、その時、ゾフィが悲鳴をあげた。神の座を割って、ほのおの魔人が現れたのだ。ほのおの魔人は、かつて、わるい魔法使いに奪われた炎の鞭を取り返すためにやってきた。巨大な右腕に炎の剣、左腕にゾフィの胴を掴んでいる。ゾフィの全身が燃えていた。
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