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文化祭の二日目の帰り道。
いつもと同じ帰り道。
幼馴染の貴方の隣。
「あぁー、文化祭も明日で終わりだねー。」
「ホント、準備に時間がかかるわりにあっという間に終わるよな。」
「ねぇ、しかも今日なんて私…ずーーーっと店番だよ!!」
「マジか!」
爆笑しながら、こっちをみる幼馴染に少しイラッとして軽く小突いてやった。
「笑い事じゃないっつーの!」
「明日は?」
「今日頑張ったから、明日は自由を手に入れたに決まってるでしょ!!」
嬉しさについついガッツポーズをしてしまった。
「結衣のそういう所、好きだよ。」
「そりゃどーも!凛也のそんな軽い好きじゃ嬉しくもないけどねー。」
腐れ縁みたいな仲のせいで『好き』といわれても、ときめけない。
「凛也は、明日はどーしてるの?」
「俺は、部活の模擬店。ごめんなぁ、一緒に周ってやれなくて!」
「頼んでないし。」
「…なぁ、明日の16時に俺の部活の模擬店来いよ。」
「おもてなししてくれるの?」
「してやるよ、これでも人気あるんだからな俺の部活。16時に予約入れといてやるから、忘れず来いよ。」
少し強めに念を押された。
「はいはい、ちゃんと行きますよ!」
「……一人で来いよ、約束だからな!!」
凛也は、返事を聞かないまま『じゃあな』とだけ言い残して別れ道を去っていった。
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