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恐怖を覚え、心に鎖
僕は、女神に恋をした愚民だ。
高校という世界があって、学年という壁がある。そこに学級により仲間分けされ、その中で平民同士が位を決める。僕が女神と示した彼女は、もちろん貴族か王族だ。その下に、普通の生徒が平民として生きて、交際をしたり遊んだりと、青春を過ごしている。じゃあ僕は?そう。愚民、奴隷でもいいかもしれない。
差別かいじめか軽蔑か。どれも当てはまる何かが、僕をここまで落としたんだ。そうでなくても、元々一番下の僕には、錘となって上にいく権利を奪われる。
そんな僕が心を奪われてしまったのは、大人しくて、可憐で、素直で単刀直入に言うとかわいい人。杉山 あや香さん。クラスの中では、あや香さんに好意の気持ちを伝える人もいた。いや、クラスは愚か、学級や学年の域を超えている。先輩からも後輩からも、あや香さんは学校中で告白を受けるマドンナになった。
「あや香さん!」
「あや香先輩!」
「杉山君!」
「「「僕と付き合ってください!!!」」」
しかし女神のハートは、固くて射抜ける者はいなかった。
「ごめんなさい!今……誰かと付き合うつもりは無いんです。」
「「「ガーーーーン!」」」
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