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瞬は必死に腹の底から女性に逃げるように訴えた。
女性はハッと我に返り慌てて逃げる。
剣が引き抜かれて足に力が入らず倒れた。
ぼやけた視界は男達が何処かに行く足が見えた、気がする。
…ちゃんと、逃げられていればいいけど…
視界が真っ暗で見えない、見えない…必死に最後の力を振り絞り手を伸ばすがあの暖かい手で包んでくれない。
自然と涙が出てきた、もう彼の美しい顔を見る事も出来ない。
それがたまらなく悲しかった。
俺は貴方にとって、どんな存在だったの?
……少しでも、愛してくれた?
あいたいよ
最後の涙を流し、暗闇に沈んだ。
早川瞬、21歳の人生の幕を下ろした。
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