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現在、ルヴィナクロスにだけ魔法は存在しないけど以前は魔法が存在していた。けれどレイヴンルースの王によって、魔法が封印されてしまったんだ! 本当困っちゃうよね……まあその現状に対して、2つ目の世界の王が抗議し解除を要請したのだが5つ目の世界の王が取り合わなかったため大きな紛争が起こった。
その現状を打開しようとそれぞれの国の王達はレイヴンルースの王に申告したんだけど、王は態度を改めず頑なに首を振らなかったため紛争が始まってしまった。
そのため、紛争の影響が及ばないように王達は結界を張るしかなかった。その状態が現在に至るまで続いているという訳だ!」
彼は語り疲れたのかそしていつの間にか丸い机が出ていて今度はコーヒーを片手に優雅に飲んでいた。そしてまた話を続けた。
「各国の森には名前があり、スフィナヴェールは光の森、ルヴィナクロスは月の森、レヴィナラルーカは雨の森、スノーフォリアは雪の森、レイヴンルースは闇の森である。それぞれの森は精霊の管理下にあり、精霊たちはなぜか仲がいいんだ……人間たちも仲良くなればいいのにね。やっと話し終えたよ」
そして彼はふと思い出したかのように言葉を紡いだ。
「そういえばここに来る途中で猫が逃げていたような……まあいいか。スノーフォリアとレイヴンルースでなんだか波乱の予感がするよ……そうだ! こんな噂を聞いたことない? レイヴンルースには幸運の白猫がいるらしいよ? その猫と契約を交わしたものは……何だっけな? 忘れてしまったよ。まあ君はいずれ知ることになるよ! さて僕はそろそろ行くとしようか。物語もそろそろ幕が上がりそうだしね! え? 名前を聞いていない? 僕の名前はまだ言えないよ……君に会えるのを楽しみにしているよ」
そう楽しげに伝えると彼は来た時同様に突然姿を消した。
今、物語の幕が上がる。これから猫がどんな物語を紡いでいくのだろうか。
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