招かれた客~守護者・ガーディアン

6/400
前へ
/401ページ
次へ
ロビーの大きな窓から入った太陽光で、まるで燃え上がっているのかと思ったくらい。 なにも、赤褐色の髪が珍しい訳ではないけれど。 際立った、白い顔色と対比するかのような輝く赤毛。 それはまるで、どこかこの世の人間とは思えないような雰囲気を放っていた。 そうか・・ 彼のせいなのかもしれない。 クリスの・紅(くれない)・が小刻みに震えているのは。 妖(怪し)の名を持つ、日本刀~紅~その昔、この日本刀が完成した夜に 妖星が現れたことから、この名が付いたと言う。 当時、彗星・流れ星は妖星と位置づけされ、転地異変の前触れとも言われ。 この不気味に輝く星が現れた次の日に、古代の都(みやこ)は崩壊したとの言い伝えがある。 妖刀・紅~作者不詳、と公表するガーディアン協会が保管中の刀剣類・槍類等 武器の一振りである。 持ち手として、クリスが選ばれる2年前までは。
/401ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加