キミの"恋人"として

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キミの"恋人"として

 高校生。それはまだまだ青春が続く、楽しくて仕方ない時代。  勉強は嫌でも、学校に来るのは楽しい。だって友達(みんな)がいるから。  それだけじゃない。たったひとりの、大切な彼氏(ひと)。  あの子がいるから、私は笑える。幸せに感じる。なんだってできる。  ……だけど、ひとつだけ悩みがある。というか、ただ私が落ち込んでしまうのだ。だって、私が恋するこの子は―― 「あ、ヒメちゃん! 待ってたよー」 「ごめんねゆーくん。部活が長引いちゃって」 「大丈夫! ヒメちゃんの弓道着姿も見れて良かったしね。えへへ、かっこよかったなぁヒメちゃん……」 「…………」  ああ、神様。  どうして、私より彼氏のほうが可愛いのでしょうか。  私だって"可愛い"には興味がある。可愛くなりたい。可愛いものが欲しい。そうやって思うのに、いま隣に、可愛いの化身がいる。  私の恋人、ゆーくんこと藤樹(とうじゅ)遊衣(ゆい)。最近流行りの、可愛い系男子だ。男子にも女子にも人気がある。可愛いは最強ということだろうか。  で、それに対して私はというと、とりあえず普通にモテません。はい。     
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