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チルノと入れ替わりでやってきたのは永遠亭のお姫様・蓬莱山輝夜とその部下(扱いは部下というよりペットに近い)の鈴仙・優曇華院・イナバと因幡てゐ。今日は輝夜の付き添いも兼ねて博麗神社に参拝しに来たのだ。
参道で一人佇む輝夜を尻目に、二羽の兎はそれぞれ願掛けをした。
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一方、縁側では医師で薬師の八意永琳による診療が行われていた。
苦しがる魔理沙を心配そうに霊夢とアリスが見つめている。
永琳「ふむ。毒が回った形跡はなさそうね」
霊夢「だったらなんでこんなに苦しんでるのよ?」
永琳「それが判らないのよ。これはもう少し調べる必要があるわねえ…魔理沙、口を大きく開けて」
どこからともなく取り出した懐中電灯で喉の奥の状態を確かめる。
永琳「治療法が判ったわ。霊夢、ちょっと離れてくれる?」
霊夢(何をするのかしら……?)
言われた通りに霊夢がその場を離れた。アリスと萃香も固唾を飲んで見守っている。
永琳「魔理沙。ちょっと痛いけど我慢しなさいよ?」
魔理沙(うなずく)
そして永琳は高く腕を振り上げーーー
永琳「そぉい!」
魔理沙「グボァ!」
霊夢&萃香&アリス:Σ(°□°;)
なんと魔理沙の腹を力一杯殴ったのだ。
魔理沙は殴られた際に大きく息を吐き出したため、喉に詰まっていたキノコが取れた。
キノコはそのまま屋根の向こうに飛んでいった。
永琳「はい、診察終了。キノコを食べたときにそのまま飲み込んでしまったみたいね」
アリス「魔理沙、大丈夫?」
魔理沙「ゲホゲホ…ああ、死ぬかと思った」
霊夢「何やってんのよ…」
魔理沙「これにて一件落着ってことでいいじゃないか。ハハハハハ!」
アリス「いいわけないじゃないの…(汗)」
魔理沙「面目ない…」
永琳「まあ、以後気を付けなさいよ?」
魔理沙「肝に銘じておくぜ…」
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魔理沙が吐き出したキノコは本殿を越え、石段付近にいた輝夜の目の前に落ちた。
輝夜「あら、何かしら?美味しそうね♪」
こともあろうか、輝夜は安全性を確かめもせずにキノコを食べた。
輝夜(か、辛いー!!)
余りの辛さに輝夜は声にならない悲鳴を上げ、のたうちまわりはじめた。願掛け中だった二羽は輝夜の異変にすぐ気づいた。
鈴仙「姫さま、どうされました!?」
輝夜「~~~~っ!」
するとそこへ、魔理沙の診療を終えた永琳が戻ってきた。
てゐ「お師匠さま、姫さまが!」
永琳「……ああ、さっきのキノコには辛味成分が含まれていたのね。はい、水ですよ」
永琳がどこからともなく差し出した水を一気飲みすると、ようやく輝夜は落ち着いた。
輝夜「ありがとう永琳…。危うく死ぬところだったわ」
永琳「先ほど診察した魔理沙も同じことを言っていましたよ。姫様、もう拾い食いはやめて下さいね?」
輝夜「ええ、肝に命じておくわね」
永琳「それじゃあ帰りましょうか。ウドンゲ、てゐ。姫様をよろしくお願いね」
そう言うと永琳は先に行ってしまった。
輝夜「そしたら行きましょう。二人とも、またよろしく頼むわね」
鈴&て「は、はい」
輝夜が駕籠に乗り込んだのを確認した鈴仙とてゐは、また大汗かきながら石段を下っていった。
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ところ変わって再び縁側。
霊夢「魔理沙、とにかくもう無茶はしないでよね。さっきは心配したんだから」
魔理沙「ああ、分かってるぜ。ところで霊夢、また夕方に来てもいいか?」
霊夢「別に構わないけど」
魔理沙「サンキュー!んじゃアリス、いったん帰るか」
アリス「ええ」
魔理沙が箒に跨がり、アリスもそれに続く。
魔理沙「霊夢に萃香、世話になったな…。それじゃあ夕方、また会おうぜ!」
箒が浮上し、一旦後ろへ下がったのち。
まるで弾け飛んだ輪ゴムのように箒が急発進してあっという間に見えなくなった。
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