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ちょうどそのころ、境内には冥界にある白玉楼(はくぎょくろう)に住まう亡霊・西行寺幽々子(さいぎょうじ-ゆゆこ)が来ていた。 幽々子「はあ、お腹空いたわ…何かないかしらー?」 幽々子は食べ物を求めて縁側へふらふらと向かった。 ~~~~ 幽々子が縁側に来るとそれまで寝ていた魔理沙が起きた。 魔理沙「あれ、幽々子じゃないか。何しに来たんだ?」 幽々子「今、お腹ペコペコなのよー。ほら、“腹が減っては戦はできぬ”って言うじゃない?」 魔理沙「……何が言いたいんだ?」 幽々子「妖夢が作ったご飯もいいのだけれど、たまには他の人が作ったご飯も食べたいわよねー」 幽々子はあっちへフラフラ、こっちへフラフラ彷徨いながら呟いている。 幽々子「私が急に押しかけて行っても迷惑だから、例えば“夕食ご一緒しませんか?”なんて誘ってくれるような心優しい人はいないのかしらねー?」 萃香「それなら、今夜ここで鍋を―――」 魔理沙「萃香、なに言ってんだ!幽々子、何でもないからな!?」 幽々子「今、“鍋”って言わなかった?」 魔理沙「今夜、鍋の修繕をやるんだ!」 幽々子「美味しそうな匂いが…?」 魔理沙「えーと…ほらアレだ、今ちょうど旨そうな匂いを出す実験やってるんだよ !」 幽々子「本当に?」 鍋をすることを必死で隠そうとする魔理沙に幽々子は疑いの眼差しを向ける。 ~~~~ 消えた幽々子の行方を追って、幽々子の指南役兼庭師の魂魄妖夢(こんぱく-ようむ)が本殿の前に来た。 妖夢「向こうから幽々子様の声がする……さては!」 妖夢は縁側に走っていった。 ~~~~ 縁側では幽々子と魔理沙の激しい攻防戦が続いていた。 幽々子「なんで中に入れてくれないのよー」 魔理沙「だから“禁則事項”だって何度も言ってるだろう!?」 そこへ妖夢が走って来た。 妖夢「幽々子様、探しましたよ。何やってるんですか!」 幽々子「よーむぅ、聞いてよぉ。このイジワルな魔法使いが私を追い返そうとするのー」 妖夢「幽々子様が突然押しかけてくるからです。さあ帰りましょう!」 妖夢が幽々子の手を掴んだ。 幽々子「たまには他人(ひと)のご飯も食べたいわー」 妖夢「贅沢言わないで下さい。ほら、行きますよ!」 幽々子「そんなぁ~~~~~~~~~~~~~~~~……。」 幽々子は妖夢に引きずられていったが鳥居の前で立ち止まり、名残惜しそうに本殿を見ている。 妖夢「もう、幽々子様!」 しかし妖夢に咎められ、幽々子はしぶしぶ神社を後にしたのであった。 ~~~~ 再び縁側。 しばらく幽々子を見送っていた魔理沙を萃香が問い詰めた。 萃香「どうして幽々子を中に入れなかったのさ!?」 魔理沙「仕方ないじゃないか。幽々子に全部食べられるかもしれなかったんだぜ?」 萃香「ああそうか。それじゃ仕方ないよね」 やがて台所からアリスが戻ってきた。 アリス「誰か来たの?」 萃香「うん、幽々子たちが来てたけど追い返したよ」 アリス「ああそう。夕飯ができたから食べましょう」 萃香&魔理沙「はーい」 ~~~~ その後、霊夢たちは楽しく夕飯を食べていた。 霊夢「はい、どうぞ」 萃香「ありがとう♪」 魔理沙「ああ、旨いぜー!」 アリス「本当ね」 ―――― それから一時間後。 萃香「うぃー。酔ったぞぉ!」 魔理沙「おみゃあももっと呑みゃあよー」 アリス「私はもういいわよ(汗)」 霊夢「三人とも?あまり飲み過ぎないようにね」 ―――― さらに5分後。 キノコの副作用からか萃香が巨大化し、アリスがちゃぶ台もろとも外に放り出されてしまった。 霊夢「ああもう…なんでいつもこうなるのよー!!」 魔理沙「………!」(←爆笑中) アリス「きゃあっ!?」 萃香:(-.-)zzZ・・・。 ー ーー ーーー 一方、本殿の前にはミスティアと彼女の親友で蛍の妖怪のリグル・ナイトバグが来ていた。 リグル「夜は妖怪(わたし)たちの天下ね」 ミスティア「ええ。さて、何をしようかしら?」 ―――― 特に何をするわけでもなく雑談していると、運悪く白玉楼から抜け出してきた幽々子に居合わせてしまった。 幽々子「あ、焼き鳥発見♪」 リグル「みすちー、逃げて!」 ミスティア:\(^o^)/ ―――― そして、いつものように追いかけっこが始まった。 妖夢「幽々子様!……ああ、遅かった(汗)」 リグル「ホタルの妖怪で本当に良かった(汗)」 幽々子「待ちなさい、私の愛しい唐揚げちゃん♪」 ミスティア「ああもう…なんでいつもこうなるのよー!!」
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