1人が本棚に入れています
本棚に追加
―――夜。
妖怪たちが活動を始める時間帯である。
夕食も終わり、霊夢以外は皆うとうとしていた。
すると霊夢が来て言った。
霊夢「萃香、そんなところで寝ないの!寝るならちゃんと布団で寝なさい」
霊夢は萃香を強引に立たせ、寝床へ導いた。
ー
ーー
ーーー
ちょうどそのころ、「動かない大図書館」こと七曜の魔法使い、パチュリー・ノーレッジが神社に姿を見せた。
パチュリーはこそこそと裏へ向かうと縁側の隅に隠れた。
ー
ーー
ーーー
同時刻、ようやく萃香を寝かしつけた霊夢が戻ってきた。
霊夢「魔理沙、アンタはどうするの?」
なおも居座る魔理沙に霊夢が聞いた。
魔理沙「このまま泊まることにしたぜ。布団を持ってきてくれ」
霊夢「はあ……そのくらい自分でしなさいよね」
そう言いながらも霊夢は魔理沙の布団を持ってきた。
霊夢「ほら、あとは自分でやりなさい」
魔理沙「やあ、やっぱり霊夢は優しいなあ!」
霊夢「はぁ…」
霊夢は思わずため息をついた。
――――
一方、アリスは先ほどから第三者からの視線を感じていた。
アリス(誰かいるの……?)
アリスは立ち上がって言った。
アリス「霊夢、魔理沙。私は帰るわね」
魔理沙「おお、そうか。じゃあなー」
霊夢「そう?気をつけてね」
アリス「ありがとう。それじゃあ」
アリスは一度石段の前まで行き、それからパチュリーのもとへ向かった。
――――
アリス「(ちょっと、パチュリー!)」
パチュリー「(アリス!?……ああ、びっくりした。)」
アリス「(こんなところで何やってるのよ?)」
パチュリー「(“何”って、魔理沙の監視よ。私の魔理沙に何かあったら大変じゃない。)」
アリス「魔理沙は私のものよ!誰にも渡さないわ!」
パチュリー「(!!……ちょっと、声が大きいわよ!)」
アリスが大声を出したので、危うく縁側にいた霊夢に気づかれそうになった。
魔理沙はもう布団を被って寝ている。
霊夢(変ねえ。今、アリスの声が聞こえたような気がしたんだけど……?)
不思議に思いながらも特に気にすることなく、霊夢は居間の障子を閉めた。
最初のコメントを投稿しよう!