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「おら、床を拭けっての!」
「うわぁ!」
教室に戻ると、男子の一部が一番ひ弱な奴を捕まえて床に転がしてた。
「お前はぞーきん! 床をピカピカにしてくださいねーっと!」
そう言いながら、そいつを蹴るから──。
「くだんねぇイジメしてんじゃねーよっ!」
「え? なっ成田っ、がっ!」
思いっきり飛び蹴りを食らわせた。それは思いっきり背中に命中して、無様にも床を転がる羽目に。
「あ、ありが…」
「お前もっ! 言われるままになってんな!」
ふんっと鼻を鳴らして、私は自分の席にドカッと座った。
「あら、なんだかご機嫌斜めねぇ」
「…」
そう声をかけたのは、クラスメイトで小学校からの腐れ縁、檜垣まどかだ。
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