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翌日からほぼ毎日、小弥太は先生のところに通った。
小弥太は朝、クマばあが作る食事を、村から半時ほど離れた先生のところに届ける。そして先生の用を聞く。それが日課となった。不思議なことに、庄屋は「こっちはいいから、一日先生のそばにいていい」という。野良仕事から解放されて、やった、と小弥太は思った。
が、当てが外れた。
この先生、ひどく人使いが荒い。
「ちがう、もうちょっと奥だ」
「もっともっと少し深く掘れ」
「四尺の板が八枚だぞ」
土間に大事なものを埋めるのだ、などと言ってやたらに深く穴掘りをさせるわ、慣れない大工仕事をさせるわで、こんなことなら畑にいたほうがよかったというほど働かせる。
そして自分は動かずに、寝転がっているか、書物を眺めているか、だ。
「先生は、お気楽だ。おればっかり働かせて」と言うと、先生は笑って「私はこれから働くことになるから、今は怠けてる」とよくわからないことを言う。
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