戦乱の音

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「ところで、どう何だ?」 「どうって?」 李陵は箸を止めて 尋ねた。 「近況だよ。近況」 「ああ。今、ここで三百騎を率いている。隊の名は【飛炎隊】」 「【飛炎隊】・・・・」 蘇武が杯を机に置き 真顔になった。 「分かるだろ?」 「ああ。師匠が率いていた【蒼炎隊】。そして、お前の叔父の李敢(りかん)殿の【飛凰隊】の遺志か」 「それと祖父の遺志だ」 「ああ。そうだったな」
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